KAZUの完全復活を目指して

平成23年1月1日元旦の午前1時 年越しJOGの途中で転倒して大怪我をした。 大腿部と手首の骨折〜救急車の搬送〜2回の入院と手術を経て2月9日に退院。 そして退院後のリハビリ通院は79回をもって、平成23年6月29日に終了した。 さぁこれから、ここから、どこまで出来るのか、本当に復活(完全)出来るのか? 本気でヤルのか、情熱を注げるのか、そして過去を超えられるのか? 質問と疑問に対して、正々堂々と、決して逃げずに、答えを出してみよう。 こういう人生を、こういう生き方を、思い切り楽しんでみよう。 KAZUさんよ、タイトルに負けるなよ!

13時予備校の恋(36)

13時予備校の恋(36

 

「つまり、わたしは話の短くて簡単な女ではないの。
だって、わたしの話(説明、忠告?)は長いでしょう」
と言った洋子の表情は、高貴で優雅そうに見えた。

英国の競馬場の華やかな帽子を被った貴婦人のように。

 

美しく妖艶な女性がターゲット男性だけに魅せる微笑み。

 

洋子は、成熟した女性の自信と余裕を惜しみなく漂わせ
ながら、実力を誇示する微笑みをたっぷりと見せつけた。
品評会で金賞を獲得した真紅の薔薇を披露するように。


憎らしいけど美しい。憎らしいほど美しい。

自信の女性は、自信満々の真珠のように隠微に煌めいて

ただの傍観者まで魅了してしまうのだ。

「あなたは話の短い女(ナンパで付いていく)と付き

合った」サンバ好きの准教授のように洋子は情熱的に

言った。「わたしに言わせればそれは恋じゃないわ」

 

「恋、つまり本物の恋という意味だけど、異性として

単にお互いを求め合うだけではなく、お互いの人格の

衝突と融合を繰り返しながら、同時に高め合っていく」

「わたしもそう思う」とわたしは言った。「濃密な融合」
と言いたかったが、言わなかった。おそらく、洋子は
文学好きなのだ。言わんとしていることは理解できる。

たしかに、わたしは「本物の恋」とは無縁だった。

 

長い短いは別として吸った煙草は必ず捨てる。靴で踏み

潰すか、灰皿に水を浸すかの火遊び、水遊び、恋愛遊戯。

ささやかながら、反論もある。「本物の恋」って何だ?
「遊びの恋」のいったい何が悪い(問題)というのだ!

13時予備校の恋(35)

13時予備校の恋(35

 

言い足りないのか、若きエネルギーをもて余している

のか、単に話し好きなのか。

ゴジラが青白い火炎放射を吐くみたいに、熱える声を
勢いよく吹きかけてきた。

 

「私は軽い女、つまりちょっと声をかけてすぐに付いて

行く女じゃない。頭は良くないけど馬鹿じゃないから」

わたしの身体は理想の死後硬直の如く、完全に固まる。

 

洋子は5秒間、厳しい顔をしていたが、マフラーを不正
改造したバイクのけたたましい大音量が地響きのように
店内を振動させた時に、ハッと驚いた顔になった。

 

いつのまにか宇宙に飛び出したことに洋子は気が付いた。

 

それで、洋子は我に帰った。地球に帰還した。

 

自分の言葉のトゲに洋子は気が付いたのかもしれない。

または、わたしの顔の引き攣り(歪み)を見て、山里
亮太のように幸福な男に見えなかったのかもしれない。

あるいは気持ちが入り過ぎて疲れただけかもしれない。

押した波が引いて行くように、洋子の表情はスッと
軟化した。マショマロみたいに人工的に柔らかくした
甘い声を選択した洋子は、それを使ってこう言った。

 

「つまり、わたしは話の短くて簡単な女ではないの。
だって、わたしの話(説明、忠告?)は長いでしょう」
と言った洋子の表情は、高貴で優雅そうに見えた。

英国の競馬場の華やかな帽子を被った貴婦人のように。

13時予備校の恋(34)

13時予備校の恋(34

 

「具体的にどういう遊びをしてきたか、どういう女性

と付き合ってきたか、そこまでは詳しくは分からないわ」

楊枝入れから1本抜き取る時のように、そんなことは

どうでも良いのよ!という顔をして洋子は話を続ける。

 

「そういうことは別に良いの。そんなには興味がないから」

 

何を言いたいのだろう?不安の雨雲が広がる。

 

「私(洋子)は分からない。だけど分かっている」

洋子の顔が突然キリッと険しくなる。プライドを知らし
めるときに、気持ちを引っ張り出す女の情念顔である。

 

「なにがって?わたしは違う。そういうのとは違うから。

あなたがディスコで遊んできた女と……わたしは違うわ」

 

洋子はそこまで言うと、自分の言葉を空中にフワッと

漂わせた。それを目で確認してからパタッと沈黙した。

 

「空中の言葉をしっかり見て確認しなさい」命令(警告)

する交通警察官の険しい顔だったが、その唇の両端には、

満足したときの緩やかな緩みが僅かに浮かんでいた。

 

わたしは蚊の鳴くような声で喉の奥から「うん」という
単語をなんとか引っ張りだした。微力ながら努力した。

しかし洋子は、その程度の反応では満足しなかった。

言い足りないのか、若きエネルギーをもて余している

のか、単に話し好きなのか。

ゴジラが青白い火炎放射を吐くみたいに、熱える声を
勢いよく吹きかけてきた。

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