2013.5.24(木)
05
:20〜05
:55/ストレッチ・軽く筋トレ・ゆる体操
06:00〜06:45/入浴、ストレッチ・正座
08:30〜09:30/経絡治療院

通学の足取りは、リーガルの高額な靴のように、やたらと重かった


35年前のことは本当なのか。シンジラレナイ、アンビリーバブル!
そんなことがあったのか、と首を傾けるようなことが、あの当時には、次から次と
雨後の竹の子のように、ニョッキニョッキと絶え間なく持ち上がってきた。 
僕たちにとって、いろいろなことが、本当にいっぱいあったのだ。本当に。

まず、記憶の整理ダンスのところへ行く、そこで「高校2年生」の引き出しを開けると
”乗車10分間のうちの10秒間の衝撃”は、すぐに目につくところに収納してあった。

わずか10秒間の衝撃が発生したのは、高校2年生のときだった。ボクが通学するとき
の乗車時間は10分間、国鉄(JR)新小岩駅から乗って4つ目の両国駅で下車をする。
(国鉄 総武中央線 新小岩駅・・・平井駅・・・亀戸駅・・・錦糸町駅・・・両国駅)

午前7時50分に新小岩駅へ到着すると、ただそれだけで、
ボクはうんざりしていた。
毎日のことながら、一体どこにこんなに大勢の人間がいたのか、と言いたくなる。
いつものように、カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・・・・・という絶え間ない連続打音が
聴こえてくると、まるで、”ハーメルンの笛吹き男(グリム童話)”のように、足早に
セカセカと歩いていた大群は、改札口で少しだけスピードを落としてから、国鉄の
帽子を被った駅員さんに向かって、パスケースの定期券をサラッ〜〜と見せる。
(横着してサラッと見せると、ちょっと学生さん!と注意される)
カチカチと鳴らし続ける駅員さんの手元に切符を出して、その切符の一部分を
カチッ!という音で切り取ってもらうと、すぐに大群は、もとのスピードに戻していく。

このようにして新小岩駅北口の改札口を通過すると、数メートル歩いたところに階段
があり、ここを下りてから20〜30メートル歩いたら、今度は上りの長〜い階段がある。
この長い階段を昇らないければ、プラットホームにつけない、電車に乗れないのだから
それは仕方ないのだが、だったら、何で下り階段と上り階段があるのだろうか。
ボクの記憶が正しければ、少なくても、平井駅、亀戸駅、錦糸町駅、そして両国駅
には、下ってから上るような無駄な階段(駅の構造)はないはずである。

それが何か問題か、と言われるかもしれないけど、それだけのことが面白くなかった。
高校生なのに青春なのに、朝なのに、朝から、ストレスの容量はすでに一杯だった。
学校に行ったって、先生に期待されていない劣等生だし、ただでさえ、通学の足取りは
リーガルの高額な靴のように、やたらと重いのだ。それに、毎晩のように深夜放送を
聴いていたから、朝は眠くて、ダルくて重くて、ボクは、どうしようもなかったのだ。

あれは憂鬱な梅雨の前だったから、ちょうど今頃の季節だったと思う。
あの日、いつものように重い足取りを引きずるようにして、カチカチの改札口を通過した。
そこからわずか10分後に、朝の眠さを吹き飛ばす、衝撃の10秒間がボクを待っていた。

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我々の一生にとって永遠なものが存在するとしたら、
我々の若かったころに心に受けた深い衝撃こそ、それである。
テオドール・シュトルム(19世紀ドイツの作家・法律家、1817〜1888)