普通の人間らしく寝てしまおうかと、わたしは少しだけ考えてみた。

昨夜、手話講習会(葛飾区)が終わり、帰宅後にカラスの行水のあと
遅い夕飯とビールを飲んだ。前期高齢者を刺激する11PMみたいな
テレビ放送もないので、わたしは読書をした。

チャンドラー「ロング・グッバイ」(村上春樹の翻訳)を読むのは4回目
だろうか。少し読んでから消灯前に時計を見たら、23時15分だった。
目を閉じた瞬間に、わたしの思考は完全に止まった。

次に目が開いたのは午前4時だった。ポツポツという不吉な音が
聴こえてきた。北側の窓に向かって、大量の雨粒が威勢よく体当
たりを繰り返していたのだ。

雨だから、57歳だから、昨夜遅かったから、サブスリーを狙えないから
そういう理由をいっぱいかき集めてきて、自分を正当化して、このまま
普通の人間らしく寝てしまおうかと、わたしは少しだけ考えてみた。
しかし、その提案はあえなく却下した。

1つの体験が脳裏を駆けめぐった。自己ベストのさくらマラソンのとき、
その練習のときだった。わたしはどしゃぶりの雨の中、40舛鯀った。
8年前とは言え、怪我の前とは言え、それはわたしなのだ。見た目に
分かりやすく、確実に経年劣化しているが、それでも同じ人間だ。
小雨の20疏を回避したら、わたしは、わたしではない。

あらためて考えてみると、わたしは、わたしというイメージを、ずいぶん
粗末に扱ってきたようだ。クローゼツトの奥で、深く眠ったままのディナー
ジャケットのように。

そうなった、あるいは、そうならざるを得ない理由について、雄弁に語る
わたしとは会話を楽しんだり、傷を舐めあったり、心を通わせてはいけない。

過去にやったことは消えないかもしれない。
それを弱みにして生きるか、強みにして生きるかは自分次第だ。
加藤秀視(新明建設創業者、企業家・講演家・保護士、元暴走族総長、1976〜)
テレビ番組『Jチャンネル』(2009年5月26日)より


10/15(日) 6’00”×20      →107'43"(5’22”)
10/22(日) 5’30”×20繊  →104'21"(5’13”) 10/21(土)
10/29(日) 5’30”×25
11/05(日) 5’30”×30
11/12(日) 5’00”×20繊   →いわき将門ハーフマラソン
11/19(日) 5’00”×10
11/26(日) 5’20”×42.195羨つくばマラソン

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