13時予備校の恋(38

 

とにかく、洋子の話を聞かなければいけなかった。

 

日照り続きに苦悩する長老が正座をして、思いつめた
顔で神様のお告げに耳を澄ませるかのように。

 

一方の洋子は、満足顔で視線を落として、テーブルに

乗せた人差指の先を右側にゆっくりと35儚蠅蕕擦拭

わたしはその指の動きを目で追った。そこに何の意味

があるのかを考えてみたが、さっぱり分らなかった。

賢者は考えるべきことを真剣に考える。
愚者は考えなくていいことを真剣に考えて
疲弊して、頭の中に詰め込んで一杯にする。

 

自分の人生より、愚者は芸能人の不倫が重要なのだ。

目線を上げた洋子は、ナイフの視線でわたしを見た。

 

「あなたはそういうの(経験)知らないでしょう。

悪くないわ。あなたのこと話しているのよ、分かる?」

「分かる」と、わたしは頷いた。実は分からなかったが。

 

「これからわたしが、そのあたりのことは、しっかり
と教えてあげる。だから、心配しないで大丈夫よ()

 

蝶々をモスラに、3体の龍を無理矢理くっつけてキング

ギドラにした東宝(円谷プロ)のように、ここまで言う
と言い過ぎ、やり過ぎ、妄想が過ぎたかもしれない。

しかし、ニュアンスとしては間違いない。ライオン
はネコ科、虎もネコ科、モスラは蝶々科なのだ。