サイン アート プロジェクト.アジアン主催
10周年記念公演 残夏-1945-http://www.sapazn.jp/ 舞台稽古
日程: 6月20日(土) 時間: 18:30〜21:10すぎ
場所: こりっちスタジオ3F（日比谷線 茅場町駅から徒歩8分）
（見学前の見学者（男性）の心境）
世の中には下らない奴がいる。大切な事は迷わないくせに、些細なことで
グズグズ迷う人間だ。老後を考えるより長く、ランチの選択より短いあいだ
わたしは迷っていた。舞台稽古の見学に行くか、行かないか。
パソコンの前で考えた。ネット検索した。職場から茅場町まで電車で30分
距離は13�舛世辰拭�これなら、たとえ電車が止まったとしても、中身の軽い
財布を紛失しても、わたしは大丈夫だ。110分走れば、帰宅ができる。
時間と場所に何の問題もなかった。問題があるとしたら、私の頭だけだ。
気になる親知らずのように、私の頭の片隅に少し引っ掛かることがあった。
舞台稽古を見学したら、当日の新鮮味（舞台）が失せるのではないか。
フルコース料理を食べる前に、その厨房を見学するのは如何なものか。
しかし、いつものように私の考えは方は間違いだった。料理と舞台は似
ているようで全く違うのだ。私は劇団四季のアイーダを合計4回みている。
また、上演されたら行く。舞台は生きている、生き物だ。強烈な魂（個性）を
持った生き物。魂と魂が激しくぶつかり合う舞台。例えば同じ舞台で、同じ
台詞であっても、キャストが異なれば様相が変わる。わたしが意外に感じて
とても驚いたのは、座る席によって、それだけで舞台の印象が変わるのだ。
だから私にとっての素晴しい舞台だったら、何度でも足を運ぶのだ。
わたしは舞台稽古を観に行こうと決めた。結論を出したときに、年老いた蛍
みたいに、最終場面の線香花火のように、わたしは一瞬だけピカッと輝く。
久し振りに、正確には54年振りに、わたしの男前が0.3％急上昇した。
地下鉄「茅場町駅」から地上に出た。時計は5時50分だった。地上は明るく
なく暗くなく、暑過ぎず寒すぎず、文句のつけようのない爽やかな気候だった。
私は”小室そば”で、一杯のもり蕎麦を食べた。スターバックスで一杯の珈琲
を飲んだ。ボウリングなら300点、蕎麦と珈琲は、共にパーフェクトだった。
土曜日の夕刻の茅場町は閑散としていた。大きな歩道橋に人はいなかった。
歩道橋に登り、永代通りを見下ろしてみた。意味のある行為ではなかった。
私は永代通りの広々とした歩道を軽やかな気持ちで歩いた。こりっちスタジオ
は直ぐに見つかった。普通の5階建ビルだが、どことなく、芸術的でお洒落な
雰囲気を感じた。わたしは中の透けて見えるドアを押して、エレベーターの
ボタンを押して、稽古場所の3階で降りたった。（続く）
サインアートプロジェクト.アジアン
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東京公演：7月9日(木)〜12日(日)、座・高円寺2
広島公演：7月18日(土)、 広島市東区民文化センター大ホール
長崎公演：7月25日(土)、長崎市チトセピアホール
